シルデマンの副作用は、有効成分のシルデナフィルの働きによる一時的な症状です。
時間の経過と共に副作用は自然と解消されるため、安心して使うことができます。
しかし、医薬品であり副作用に注意が必要であることに変わりはありません。
このページでは、シルデマンの知っておきたい副作用を解説します。
シルデマンの副作用
シルデマンの副作用を報告されている発生頻度でまとめました。
1%以上
血管拡張(ほてり、潮紅)(5.78%)
頭痛(3.87%)
0.1~1%未満
胸痛、動悸、頻脈
めまい、傾眠、昏迷
AST増加
悪心、胃腸障害、口渇、消化不良、腹痛
鼻炎
関節痛、筋肉痛
発疹
眼充血、結膜炎、彩視症、視覚障害
CK増加、疼痛、熱感
0.1%未満
高血圧、不整脈、不完全右脚ブロック、末梢性浮腫
異常感覚、下肢痙攣、記憶力低下、興奮、緊張亢進、錯乱、思考異常、神経炎、神経過敏、神経症、不安、不眠症、無気力
ALT増加、LAP上昇、LDH増加、血中トリグリセリド増加、γ-GTP増加、血清リン脂質上昇、血中アミラーゼ増加、血中アルブミン減少、血中ビリルビン増加、総蛋白減少
おくび、胃炎、胃不快感、下痢、口唇乾燥、舌障害、白舌、腹部膨満、便秘、嘔吐、嚥下障害
陰茎痛、射精障害、朝立ちの延長、半勃起持続
呼吸障害、鼻閉、咽頭炎、喘息
骨痛、背部痛
そう痒症、眼瞼そう痒症、脱毛症、男性型多毛症、発汗、皮膚乾燥、皮膚障害、紅斑
ヘマトクリット減少、ヘマトクリット増加、ヘモグロビン減少、リンパ球減少症、リンパ球増加症、好酸球増加症、赤血球減少症、赤血球増加症、白血球増加症
眼乾燥、眼痛、屈折障害、光視症、味覚異常、味覚消失、流涙異常、羞明
BUN増加、インフルエンザ症候群、リンパ節症、血中ナトリウム減少、血中リン増加、体重増加、血中尿酸増加、ウロビリノーゲン陽性、尿中ブドウ糖陽性、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性、疲労、無力症
頻度不明
心筋梗塞、低血圧、失神
勃起の延長、持続勃起、尿路感染、前立腺疾患
鼻出血、気道感染症、副鼻腔炎
霧視、視力低下、網膜出血、網膜静脈閉塞、突発性難聴
過敏性反応、感染症
使う時はほてりや潮紅、頭痛に注意する
シルデマンの副作用として最も起きる可能性が高い症状は、ほてりや潮紅です。
先発薬バイアグラの臨床試験の発症頻度を目安しており、対象者の5.78%にぼてりや潮紅が報告されました。
次に報告が多かった症状は、3.87%の対象者に確認された頭痛です。
同じ有効成分が含まれているシルデマンを使う時は、ほてりや潮紅、頭痛の副作用に注意が必要となります。
特に頭痛が起きる場合、性交の妨げとなる可能性があります。頭痛であれば市販の解熱鎮痛剤でも十分解消できます。
もしも副作用の頭痛が辛いときは、性交の前に解熱鎮痛剤を飲みましょう。
シルデナフィルの副作用は、血管拡張作用によって起きています。
ほてりや潮紅、頭痛といった副作用は、シルデナフィルにある血管を広げる働きが男性器以外の場所でも作用することで起きます。
シルデナフィルは男性器の血流を促して勃起を手助けする治療薬です。シルデナフィルの働きが男性器以外の場所に作用すると副作用が起こります。
皮膚の表面近くにある毛細血管に作用するとほてりや潮紅が起こり、脳の血管が広がって周囲の神経を圧迫すると頭痛が起きます。
その他に副作用として報告がある鼻炎、消化不良、動悸などの症状もシルデナフィルの血管拡張作用がそれぞれの部位の血管を広げることで起きます。
副作用がおきやすくなる飲み合わせ
シルデマンには副作用のリスクから併用に注意が必要な治療薬があります。
以下の項目に当てはまる医薬品と一緒に使う時は、事前に医師の診察を受けてから飲みましょう。
チトクロームP450 3A4阻害薬(リトナビル、ニルマトレルビル・リトナビル、ダルナビル、エリスロマイシン、シメチジン、ケトコナゾール、イトラコナゾール等)
チトクロームP450 3A4誘導薬(ボセンタン、リファンピシン等)
降圧剤
α遮断剤
カルペリチド
リトナビル、エリスロマイシン、ケトコナゾールなどの酵素の代謝を邪魔する治療薬と一緒に使うとシルデナフィルの濃度が過剰に上昇し、副作用のリスクが上昇するリスクがあります。
ボセンタン、リファンピシンなど酵素の代謝を誘導する治療薬と一緒に使うとシルデナフィルの血中濃度が低下し、シルデマンの勃起効果がうまく発現しなくなる可能性があります。
降圧剤、α遮断剤、カルペリチドなどの血管拡張作用を持つ治療薬と一緒にシルデナフィルを使うと血圧の過剰な低下を促して危険な副作用のリスクを高めす。
副作用に関わる基本的な注意点
シルデマンを使い副作用が頻繫にあらわれる方は、シルデナフィルの摂取量が多い可能性があります。
錠剤を分割してなるべく少ない用量に調整して使いましょう。
勃起効果の持続時間が過ぎても副作用が続く場合があります。その時は必ず医師の診察を受けてください。
副作用だけでなく、勃起が治まらず効果時間を過ぎても維持し続ける症状が日本国外で報告されています。
持続勃起が起きる場合、速やかに処置を行わなければ男性器が損傷したり男性機能を失う可能性があります。
効果時間を越えて勃起が続く場合も必ず医師の診察を受けてください。
シルデナフィルの臨床試験でめまいや視覚障害の副作用が報告されています。自動車の運転や精密機器の操作など危険を伴う操作を行う方はシルデマンを使用する時に注意してください。また、シルデマンを使用した時に視力が落ちたり、急激に視界が悪くなる場合は、使用をすぐにやめて眼科で診察を受けてください。