シルデマンの禁忌事項

シルデマンの禁忌事項アイキャッチ シルデマンの基礎知識

シルデマン(一般名:シルデナフィル)は、特定の状態や医薬品との併用においては使用を避けるべき場合があります。

体内の血流を増加させるので、心血管や血圧などに障害があると影響を受けます。

この記事では、シルデマンの禁忌事項に焦点を当てて、潜在的なリスクや注意点を詳しく説明しきます。

健康な使用を促進するためには、これらの禁忌事項を理解し、遵守することが不可欠です。

シルデマンを使えないケース(禁忌)

ここではシルデナフィルの添付文書を参考に、シルデマンの服用が不適切となるケースを説明します。

以下に該当する方は、シルデマンを使用できません。

  • シルデナフィルを含んだ薬で過敏症を起こしたことがある
  • 心血管系の障害がある
  • 重度の肝機能障害がある
  • 低血圧や治療を行っていない高血圧
  • 最近6か月以前に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞にかかった
  • 網膜色素変性症の患者
  • 併用禁忌薬を服用している

シルデナフィルを含んだ薬で過敏症を起こしたことがある

過敏症とはいわゆるアレルギー反応のことです。

シルデナフィル製剤で過敏症を起こしたことがある人は、アナフィラキシーショックなどの重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。

アナフィラキシーショックとは、全身に広範囲にわたるアレルギー反応で、呼吸困難、血圧低下、意識障害などの症状を引き起こすことがあります。

アナフィラキシーショックを発症した場合、命に危険が及ぶ可能性があるため、迅速な処置が必要なります。

実際にどのような症状が出るかは個人差がありますが、具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 発疹
  • かゆみ
  • じんましん
  • 顔面浮腫
  • 呼吸困難
  • 血圧低下
  • 意識障害

シルデマンを飲んで、これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

心血管系の障害がある

心血管系の障害がある人がシルデマンを飲むと、以下のリスクがあります。

  • 血圧低下
  • 心拍数増加
  • 胸痛
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 突然死

シルデマンは、血管拡張作用を持つ薬剤です。

そのため、心血管系の障害がある人がシルデマンを飲むと、血圧が下がり、心拍数が増加する可能性があります。

さらに、心臓に負担がかかり、胸痛、心筋梗塞、脳卒中、突然死などのリスクが高まります。

また、心臓手術を受けた後の回復期間中は、シルデマンの使用が推奨されないことがあります。手術後の健康状態によっては、シルデマンが心臓への負担を増加させる可能性があります。

もし、心血管系の障害がある人がシルデマンを服用した後に、以下の症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

  • 頭痛
  • めまい
  • 顔のほてり
  • 鼻づまり
  • 消化不良
  • 視覚障害
  • 胸痛
  • 心拍数の増加
  • 呼吸困難
  • 意識障害

重度の肝機能障害がある患者

肝硬変など重度の肝機能障害がある場合は、シルデマンを使用できません。

肝臓はシルデナフィルを代謝・分解する主要な臓器です。肝機能が低下していると薬物の代謝が遅くなり、血中濃度が上昇する可能性があります。

代謝の変化:
肝機能が低下すると、薬物の代謝が遅れて効果が持続しやすくなります。
これにより、副作用や有害な影響が増加する可能性があります。
薬物排泄の遅延:
肝臓が適切に機能しない場合、薬物が体外に排泄される速度が低下します。
これにより、シルデマンが体内に蓄積しやすくなります。
副作用のリスク増大:
肝機能の低下により、シルデマンの副作用が発生するリスクが増加します。
特に、頭痛、ほてり、消化器系の不快感などが顕著になる可能性があります。

低血圧、または治療を行っていない高血圧

低血圧または治療を行っていない高血圧の場合、シルデマン(シルデナフィル)の使用には慎重さが必要です。

以下に、それぞれの状態におけるリスクと注意事項を説明します:

  1. 低血圧:
    • シルデマンは血管を拡張させ、血流を増加させる作用があります。
      そのため、低血圧の患者は、シルデマンの使用によって血圧がさらに低下し、めまいや失神のリスクが増加する可能性があります。
    • 特に他の降圧薬と併用している場合は慎重になる必要があります。
  2. 治療を行っていない高血圧:
    • シルデマンは血圧を一時的に低下させることがありますが、通常はその影響が軽微です。
      しかし、高血圧が適切に管理されていない場合、シルデマンの使用によって血圧が一時的に低下しすぎる可能性があります。
      さらにその後、血圧が急上昇するリスクもあります。
    • 高血圧患者は、もともと心臓への負担があるため、シルデマンによってさらに負担が増加する可能性があります。
      また、高血圧による脳卒中のリスクも、シルデマンによって増加が懸念されます。

最近6か月以前に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞にかかった

シルデマンは、血管拡張作用を持つ薬です。

この血管拡張作用により、血圧が低下する可能性があります。

脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の患者は、回復後もしばらくは血管が脆弱化しています。血圧が低下すると、脳や心臓に血液が十分に行き渡らず、再発のリスクが高まります。

また、性行為は心臓に負担をかける行為です。心筋梗塞の患者は、性行為により心臓に負担がかかり、再発のリスクが高まる可能性があります。

具体的なリスクとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 脳梗塞・脳出血の再発
  • 心筋梗塞の再発
  • 心不全
  • 失神
  • 死亡

これらのリスクを避けるために、最近6か月以内に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞にかかった人は、シルデマンを飲むことは控えるべきです。

ただし、6か月以上経過しており、心臓の状態が安定している場合は、医師の判断により服用が許可される場合もあります。

網膜色素変性症の患者

網膜色素変性症の患者がシルデマンを飲むと、以下のリスクがあります。

  • 視力障害の悪化
  • 失明

シルデマン(シルデナフィル)などの勃起不全治療薬は、一部の患者において視覚障害と関連するリスクが報告されています。

網膜視細胞は、光を脳神経に伝える細胞であり、PDE5の仲間であるPDE6酵素によって活動しています。
シルデマンを服用すると、PDE5の1/10程度の作用でこの酵素も阻害され、網膜視細胞の機能が低下します。

網膜色素変性症は、網膜視細胞に異常をきたして視界異常を起こす進行性の疾患です。

シルデマンによってさらに網膜視細胞の機能が低下すると、視力障害が悪化したり、失明に至ったりする可能性があります。

網膜色素変性症の患者は、ごくまれに起こるNAION(非動脈炎性虚血性視神経症)のリスクを高めます。

併用禁忌薬を服用している

以下の薬はシルデマンとの併用により、シルデナフィルもしくは当該医薬品の作用が強まる恐れがあります。

  • 硝酸剤もしくはNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)
  • アミオダロン塩酸塩の経口剤(アンカロン)
  • sGC刺激剤:リオシグアト(アデムパス)

これらの薬を服用している方は、シルデマンを使用できません。