シルデマンの注意点

シルデマンの注意点アイキャッチ シルデマンの基礎知識

先発薬バイアグラよりも、格段に安く性的機能の向上を図れる「シルデマン」。

この薬は、EDに対する効果がある一方で、注意が必要な点も存在します。

シルデマンは性的なパフォーマンスの向上において、魅力的な選択肢と言えます。
しかしながら、強力な薬あるがゆえに、使用に際しては慎重な考慮が必要なのです。

このページでは、シルデマンの注意点に焦点を当てた重要な情報を提供します。

健康リスクや副作用などもきちんと把握しておくと、シルデマンの安全な利用につながります。

性的な健康を向上させるためには、正確な知識を持ち、リスクを回避することが肝要です。

使用に注意が必要なケース

ここではシルデナフィルの添付文書を参考に、シルデマンによる健康面でのリスクが通常より高いケースを説明します。

以下に該当する方は、使用前に必ず医師に相談しましょう。

  1. 最近6か月以前に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞にかかった
  2. 陰茎が曲がっているなど物理的な欠陥がある
  3. 血液の病気(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病など)がある
  4. PDE5阻害薬または他の勃起不全治療薬を使用している
  5. 出血性疾患または消化性潰瘍がある
  6. 多系統萎縮症の患者
  7. 重い腎機能障害がある
  8. 肝機能障害がある(重度の場合は禁忌)
  9. 高齢者

最近6か月以前に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞にかかった

過去に脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などの重篤な心血管疾患があった場合は、シルデナフィルのリスクが増加する可能性があります。

これらの心血管疾患は、体内の血流に影響を受けます。
勃起不全治療薬は血流を増加させる作用があるため、注意が必要です。

具体的なリスクや適性には個人差があります。

※この項目に関しては禁忌事項にもなっています。詳しくは禁忌のページをご覧ください。

陰茎が曲がっているなど物理的な欠陥がある

陰茎が曲がった状態で勃起させると、性交が困難になったり痛みをともなったりします。

陰茎に構造上の欠陥や問題がある場合、シルデマン(シルデナフィル)などの勃起不全治療薬の使用には特別な注意が必要です。

以下に、特定の構造上の欠陥がある場合のリスクと注意点を示します:

  1. 陰茎の屈曲(カーブ): ペイロニー病などによる陰茎の屈曲がある場合、勃起不全治療薬の使用は慎重に行う必要があります。これは、薬物の作用が屈曲を悪化させる可能性があるからです。
  2. 陰茎の線維化(線維組織化): 陰茎に線維化が見られる場合、シルデマンのような薬物の使用はリスクを伴う可能性があります。線維化が進行していると、正常な勃起が妨げられることがあります。
  3. ペイロニー病: これは陰茎の線維化と屈曲を伴う状態であり、勃起や性交に支障をきたします。特に症状が進行している場合、専門医の指導を受けるべきです。

血液の病気(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病など)がある

鎌状赤血球性貧血は、赤血球の過剰な破壊によって貧血や疼痛を起こす疾患です。

多発性骨髄腫は骨髄および血液のがんで、主に骨の痛みや骨折などの症状が出ます。

白血病は、白血球の細胞が無限に増殖する血液のがんで、貧血や疲労感などの症状が出ます。

これらの疾患はいずれも、血液の粘っこくして「持続勃起症」の素因となります。

持続勃起症は、勃起が治まらなくなってしまう重篤な副作用です(詳しくは後述)。

性機能に重大な影響をおよぼしかねないので、特に注意が必要です。

PDE5阻害薬または他の勃起不全治療薬を使用している

ここでは、具体的に以下のケースを指します。
いずれもED治療薬との併用に関して安全性が確立されておらず、医師の間で議論が行われています。

機能性(心因性)ないし器質性EDに対する治療法:
心因性または器質性のEDに対して、ビタミンB12、ビタミンE、カリジノゲナーゼ製剤、抗不安剤、男性ホルモン剤などが使用されることがあります。
これらは末梢神経の賦活や循環の改善を目的としています。
器質性EDに対する薬物療法:
陰茎そのものの器質的変化がなく、神経性で血管障害を伴わない場合、陰茎海綿体内に血管作動薬(パパベリン塩酸塩、フェントラミン、フェノキシベンザミン、プロスタグランジンE1など)を注入することが行われていると述べています。
ただし、これらの薬剤とPDE5阻害薬を併用する場合の安全性及び有効性については検討が行われておらず、併用は避けるべきだと述べています。
PDE5阻害薬の異なる効能・効果と医師の専門性に関する注意:
同じ作用機序(PDE5阻害)で異なる効能や効果を持つ薬剤が存在し、これに対する医師の専門性についての異なる状況が議論されています。
例えば、肺動脈性肺高血圧症と勃起不全に対するPDE5阻害薬の違いについて触れています。

特にPDE5阻害薬の併用は、シルデマンの作用が強まって副作用のリスクが上がります。

出血性疾患または消化性潰瘍がある

出血性疾患や消化性潰瘍のある人がシルデマンを摂取する際には注意が必要です。以下に、そのリスクや考慮すべき点をまとめました。

出血性疾患への注意:
シルデマンは血管を拡張させ、血流を増加させる作用があります。
出血性疾患(例: 血友病、血小板減少症など)を有する場合、シルデマンの使用は出血リスクを増加させる可能性があります。
消化性潰瘍への懸念:
シルデマンの摂取は胃粘膜の血流を増加させ、これが消化性潰瘍やその他の胃腸の出血病態を悪化させる可能性があります。
注意深いモニタリング:
シルデマン使用中に異常な出血や消化器系の症状が現れた場合、即座に医師に報告する必要があります。
これには吐血、便中の血、過度な出血などが含まれます。
避けるべき状況:
消化性潰瘍が活動中である場合や出血性疾患が不安定な場合、シルデマンの摂取は避けるべきです。

多系統萎縮症の患者

多系統萎縮症(MSA)の人は、シルデマンを飲む際に注意が必要です。

MSAの人は、もともと血圧が低い傾向があります。シルデマンを服用することで、血圧がさらに下がる可能性があります。

低血圧によるめまいや立ちくらみ、失神などの症状が起こりえます。

外国の臨床試験では、起立性低血圧をともなう多系統萎縮症の患者にシルデマンを投与したところ、重度の血圧低下が見られました。

多系統萎縮症に限らず、血圧が低い人はシルデナフィルによって上記のような症状が出やすくなります。

重い腎機能障害がある

重い腎機能障害がある人がシルデマンを飲むリスクは、次のとおりです。

  • 血中濃度が上昇する

シルデマンは、腎臓で代謝されて排泄されます。

重い腎機能障害がある人は、腎臓の機能が低下しています。シルデマンの代謝が遅れて、血中濃度が上昇する可能性があります。

血中濃度が上昇すると、シルデマンの作用が強く出たり、作用時間が長くなったりすることがあります。

  • 副作用のリスクが上昇する

シルデマンの副作用には、頭痛、顔のほてり、消化不良、鼻づまりなどがあります。

重い腎機能障害がある人は、これらの副作用のリスクが上昇する可能性があります。

  • 他の薬との相互作用のリスクが上昇する

シルデマンは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。

重い腎機能障害がある人は、他の薬を服用している場合が多いため、相互作用のリスクが上昇する可能性があります。

具体的には、以下のリスクがあります。

  • 血圧低下
  • 不整脈
  • 失神
  • 肝障害
  • 網膜症

肝機能障害がある

肝機能障害のある人がシルデマンを摂取する場合、以下のリスクと注意点が考慮されます:

代謝と排泄の影響:
シルデマンは主に肝臓で代謝されます。
肝機能に障害があると、薬物の代謝が遅れ、体内での蓄積が増える可能性があります。
これにより、シルデマンの効果や副作用が増強されるおそれがあります。
薬物相互作用のリスク:
肝臓が正常に機能していない場合、他の薬物との相互作用のリスクが高まります。
慢性的な肝機能障害を有する患者は、他の薬物との併用による相互作用に敏感である可能性があります。
肝機能の進行性低下:
シルデマンの使用により血圧が一時的に下がる可能性があります。
肝機能が低下している場合、それにより肝臓への血液供給が低下し、肝機能の進行的な損傷を引き起こすリスクがあります。

肝機能障害の患者にとっては、ED(勃起不全)の治療には他の選択肢も検討されるべきです。

高齢者

高齢者がシルデマン(シルデナフィル)を使用する際には、いくつかの注意点とリスクが存在します:

徐脈や低血圧のリスク:
高齢者は通常、心臓や血圧に関する問題が増加する可能性があります。
シルデマンは一時的な血圧の低下を引き起こすことがあり、高齢者においてはそれが徐脈や低血圧のリスクを増加させる可能性があります。
薬物相互作用のリスク:
高齢者は通常、複数の薬物を同時に使用しています。他の薬物との相互作用が発生しやすく、それが副作用や健康への悪影響を引き起こす可能性があります。
代謝の変化:
年齢が上がると、薬物の代謝や排泄が遅くなることがあります。
これにより、シルデマンの効果が長く続く可能性があります。
既存の健康問題:
高齢者は通常、心臓疾患、糖尿病、高血圧などの慢性疾患を抱えていることがよくあります。
これらの既存の健康問題は、シルデマンの使用によるリスクを増加させる可能性があります。
視力の変化:
シルデマンの使用に伴って、まれに視力の異常や失明の報告があります。
高齢者は通常、視力に関する問題が増加するリスクがありますので、この点にも留意する必要があります。

具体的には、高齢者がシルデマンを服用する際には、以下の点に留意が必要です。

  • 血圧や脈拍を定期的に測定する

高齢者は、シルデマンを服用することで、血圧や脈拍が下がる可能性があります。そのため、血圧や脈拍を定期的に測定し、異常があれば医師に相談してください。

  • 他の薬との相互作用を確認する

シルデマンは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。高齢者は、他の薬を服用している場合が多いため、シルデマンを服用する前に、他の薬との相互作用を確認してください。

  • 適切な用量を守る

高齢者は、シルデマンの作用が強く出たり、作用時間が長くなったりする可能性があります。そのため、適切な用量を守って服用してください。

ごくまれに起こる持続勃起症とは

持続勃起症(priapism)は、射精後も勃起が長時間おさまらなくなる重度の副作用です。

一般的に、4時間以上の勃起の延長や、持続的で痛みを伴う勃起が6時間以上続く場合は、医師の診察を受ける必要があります。

これに対する処置が遅れると、陰茎組織に損傷を与え、勃起機能を永続的に損なう可能性があります。

損傷の危険:
持続的な勃起が長時間続くと、陰茎組織への酸素供給が不足し、組織損傷が生じる可能性があります。
永続的な勃起機能の損傷:
適切な処置が行われないまま時間が経過すると、持続的な損傷が勃起機能に影響を及ぼす可能性があります。
有害事象のリスク:
海外で市販された後に、4時間以上の勃起の延長や持続勃起に関連した有害事象が報告されています。これらの症状が発生した場合、自己判断を避け、医師に相談することが重要です。

緊急の医療処置が持続勃起症において非常に重要であり、患者は適切な医療機関での評価と治療を受けるべきです。

その他の副作用に関する注意点

シルデナフィルの臨床試験で、めまいや視覚障害の副作用が報告されています。

視覚障害は、視界が青みがかって見える場合や、光がまぶしく感じる場合などがあります。

危険をともなう作業を行う方は、副作用によって思わぬ事故につながる可能性があります。

自動車の運転や精密機械・重機の操作、高所での作業などを行う方は十分にご注意ください。

まれにシルデマンを使用した時に視力が落ちたり、急激に視界が悪くなる場合があります。

これはNAIONという重篤な副作用の可能性がありますので、使用をすぐにやめて眼科で診察を受けてください。